1 それは或る日の事だつた。――
2 待つてゐた為替が家から届いたので、それを金に替へかたがた本郷へ出ることにした。
3 雪の降つたあとで郊外に住んでゐる自分にはその雪解けが億劫なのであつたが、金は待つてゐた金なので関はずに出掛けることにした。
4 それより前、自分はかなり根をつめて書いたものを失敗に終らしてゐた。失敗は兎に角として、その失敗の仕方の変に病的だつたことがその後の生活にまでよくない影響を与へてゐた。そんな訳で自分は何かに気持の転換を求めてゐた。金がなくなつてゐたので出歩くにも出歩けなかつた。そこへ家から送つて呉れた為替にどうしたことか不備なところがあつて、それを送り返し、自分は尚更不愉快になつて、四日ほど待つてゐたのだつた。その日に着いた為替はその二度目の為替であつた。
5 書く方を放棄してから一週間余りにもなつてゐただらうか。その間に自分の生活はまるで気力の抜けた平衡を失したものに変つてゐた。先程も云つたやうに失敗が既にどこか病気染みたところを持つてゐた。書く気持がぐらついて来たのがその最初で、さうかうするうちに頭に浮ぶことがそれを書きつけようとする瞬間に変に憶ひ出せなくなつて来たりした。読み返しては訂正してゐたのが、それも出来なくなつてしまつた。どう直せばいいのか、書きはじめの気持そのものが自分にはどうにも思ひ出せなくなつてゐたのである。こんなことにかかりあつてゐてはよくないなと、薄うす自分は思ひはじめた。然し自分は執念深くやめなかつた。またやまらなかつた。
6 やめた後の状態は果してわるかつた。自分はぼんやりしてしまつてゐた。その不活発な状態は平常経験するそれ以上にどこか変なところのある状態だつた。花が枯れて水が腐つてしまつてゐる花瓶が不愉快で堪らなくなつてゐても始末するのが億劫で手の出ないときがある。見る度に不愉快が増して行つてもその不愉快がどうしても始末しようといふ気持に転じて行かないときがある。それは億劫といふよりもなにかに魅せられてゐる気特である。自分は自分の不活発のどこかにそんな匂ひを嗅いだ。
7 なにかをやりはじめてもその途中で極つて自分はぼんやりしてしまつた。気がついてやりかけの事に手は帰つても、一度ぼんやりしたところを覗いて来た自分の気特は、もうそれに対して妙に空ぞらしくなつてしまつてゐるのだつた。なにをやりはじめてもさういふ風に中途半端が続くやうになつて来た。またそれが重なつてくるにつれてひとりでに生活の大勢が極つたやうに中途半端を並べた。そんな風で、自分は動き出すことの禁ぜられた沼のやうに淀んだところをどうしても出切つてしまふことが出来なかつた。そこへ沼の底から湧いて来る沼気のやうな奴がゐる。いやな妄想がそれだ。肉親に不吉がありさうな、友達に裏切られてゐるやうな妄想が不意に頭を擡げる。
8 丁度その時分は火事の多い時節であつた。習慣で自分はよく近くの野原を散歩する。新らしい家の普請が至るところにあつた。自分はその辺りに転つてゐる鉋屑を見、そして自分があまり注意もせずに煙草の吸殻を捨てるのに気がつき、危いぞと思つた。そんなことが頭に残つてゐたからであらう、近くに二度程火事があつた、その度に漠とした、捕縛されさうな不安に襲はれた。「この辺を散歩してゐたらう」と云はれ「お前の捨てた煙草からだ」と云はれたらなんとも抗弁する余地がないやうな気がした。また電報配達夫の走つてゐるのを見ると不愉快になつた。妄想は自分を弱くみじめにした。愚にもつかないことで本当に弱くみじめになつてゆく。さう思ふと堪らない気がした。
9 なにをする気にもならない自分はよくぼんやり鏡や薔薇の描いてある陶器の水差しに見入つてゐた。心の休み場所――とは感じないまでもなにか心の休まつてゐる瞬間をそこに見出すことがあつた。以前自分はよく野原などでこんな気特を経験したことがある。それは極くほのかな気持ではあつたが、風に吹かれてゐる草などを見つめてゐるうちに、何時か自分の裡にも丁度その草の其のやうに揺れてゐるもののあるのを感じる。それは定かなものではなかつた。かすかな気配ではあつたが、然し不思議にも秋風に吹かれてさわさわ揺れてゐる草自身の感覚といふやうなものを感じるのであつた。酔はされたやうな気持で、そのあとはいつも心が清すがしいものに変つてゐた。
10 鏡や水差しに対してゐる自分は自然そんな経験を思ひ出した。あんな風に気持が転換出来るといいなど思つて熱心になることもあつた。然しそんなことを思ふ思はないに拘らず自分はよくそんなものに見入つてぼんやりしてなた。冷い白い肌に一点、電燈の像を宿してゐる可愛い水差しは、なにをする気にもならない自分にとつて実際変な魅力を持つてゐた。二時三時が打つても自分は寝なかつた。
11 夜晩く鏡を覗くのは時によつては非常に怖ろしいものである。自分の顔がまるで知らない人の顔のやうに見えて来たり、眼が疲れて来る故か、ぢいつと見てゐるうちに醜悪な伎楽の腫れ面といふ面そつくりに見えて来たりする。さあつと鏡の中の顔が消えて、あぶり出しのやうにまた現はれたりする。片方の眼だけが出て来て暫くの間それに睨まれてゐることもある。然し恐怖といふやうなものも或る程度自分で出したり引込めたり出来る性質のものである。子供が浪打際で寄せたり追いたりしてゐる浪に追ひつ追はれつしながら遊ぶやうに、自分は鏡のなかの伎楽の面を恐れながらもそれと遊び度い興味に駆られた。
12
自分の動かない気持は、然しそのままであつた。鏡を見たり水差しを見たりするときに感じる、変に不思議なところへ運ばれて来たやうな気持は、却つて淀んだ気持と悪く絡まつたやうであつた。そんなことがなくてさへ昼頃まで夢をたくさん見ながら寝てゐる自分には、見た夢と現実とが時どき分明しなくなる、悪く疲れた午後の日中があつた。自分は何時か自分の経験してゐる世界を怪しいと感じる瞬間を持つやうになつて行つた。町を歩いてゐても自分の姿を見た人が「あんな奴が来た」と云つて逃げてゆくのぢやないかなど思つてびつくりするときがあつた。顔を伏せてゐる子守娘がこんど此方を向くときにはお化けのやうな顔になつてゐるのぢやないかなど思ふときがあつた。――然し待つてゐた為替はたうとう来た。自分は雪の積つた道を久し振りで省線電車の方へ向つた。
二
13 お茶の水から本郷へ出るまでの間に人が三人まで雪で辷つた。銀行へ着いた時分には自分もかなり不機嫌になつてしまつてゐた。赤く焼けてゐる瓦斯煖炉の上へ濡れて重くなつた下駄をやりながら自分は係りが名前を呼ぶのを待つてゐた。自分の前に店の小僧さんが一人差向ひの位置にゐた。下駄をひいてから暫くして自分は何とはなしにその小僧さんが自分を見てゐるなと思つた。雪と一緒に持ち込まれた泥で汚れてゐる床を見てゐる此方の目が妙にうろたへた。独り相撲だと思ひながらも自分は仮想した小僧さんの視線に縛られたやうになつた。自分はそんなときよく顔の赧くなる自分の癖を思ひ出した。もう少し赧くなつてゐるんぢやないか。思ふしりから自分は顔が熱くなつて来たのを感じた。
14 係りは自分の名前をなかなか呼ばなかつた。少し愚図過ぎた。小切手を渡した係りの前へ二度ばかりも示威運動をしに行つた。たうとうしまひに自分は係りに口を利いた。小切手は中途の係りがぼんやりしてゐたのだつた。
15 出て正門前の方へゆく。多分行き倒れか転んで気絶をしたかした若い女の人を二人の巡査が左右から腕を抱へて連れてゆく。往来の人が立留つて見てゐた。自分はその足で散髪屋へ入つた。散髪屋は釜を壊してゐた。自分が洗つて呉れと云つたので石鹸で洗つておきながら濡れた手拭で拭くだけのことしかしない。これが新式なのでもあるまいと思つたが、口が妙に重くて云はないでゐた。然し石鹸の残つてゐる気持悪さを思ふと堪らない気になつた。訊ねて見ると釜を壊したのだといふ。そして濡れたタオルを繰返した。金を払つて帽子をうけとるとき触つて見るとやはり石鹸が残つてゐる。なんとか云つてやらないと馬鹿に思はれるやうな気がしたがやめて外へ出る。折角気持よくなりかけてゐたものをと思ふと妙に腹が立つた。友人の下宿へ行つて石鹸は洗ひおとした。それから暫く雑談した。
16
自分は話をしてゐるうちに友人の顔が変に遠どほしく感ぜられて来た。また自分の話が自分の思ふ甲処をちつとも云つてゐないやうに思へて来た。相手がなにか何時もの友人ではないやうな気にもなる。相手は自分の少し変なことを感じてゐるに違ひないとも思ふ。不親切ではないがそのことを云ふのが彼自身怖ろしいので云へずにゐるのぢやないかなど思ふ。然し、自分はどこか変ぢやないか？ などこちらから聞けない気がした。「さう云へば変だ」など云はれる怖しさよりも、変ぢやないかと自分から云つてしまへば自分で自分の変なところを承認したことになる。承認してしまへばなにもかもおしまひだ。そんな怖しさがあつたのだつた。そんなことを思ひながら然し自分の口は喋つてゐるのだつた。
「引込んでゐるのがいけないんだよ。もつと出て来るやうにしたらいいんだ」玄関まで送つて来た友人はそんなことを云つた。自分はなにかそれに就ても云ひ度いやうな気がしたが、うなづいたままで外へ出た。苦役を果した後のやうな気特であつた。
17 町にはまだ雪がちらついてゐた。古本屋を歩く。買ひ度いものがあつても金に不自由してゐた自分は妙に嗇吝になつてゐて買ひ切れなかつた。「これを買ふくらゐなら先刻のを買ふ。」次の本屋へ行つては先刻の本屋で買はなかつたことを後悔した。そんなことを繰り返してゐるうちに自分はかなりまゐつて来た。郵便局で葉書を買つて、家へ金の礼と友達へ無沙汰の詑を書く。机の前ではどうしても書けなかつたのが割合すらすら書けた。
18
古本屋と思つて入つた本屋は新しい本ばかりの店であつた。店に誰れもゐなかつたのが自分の足音で一人奥から出て来た。仕方なしに一番安い文芸雑誌を買ふ。なにか買つて帰らないと今夜が堪らないと思ふ。その堪らなさが妙に誇大されて感じられる。誇大だとは思つても、さう思つて抜けられる気特ではなかつた。先刻の古本屋へまた逆に歩いて行つた。やはり買へなかつた。吝嗇臭いぞと思つて見てもどうしても買ヘなかつた。雪がせはしく降り出したので出張りを片附けてゐる最後の本屋へ、先刻値を聞いてよした古雑誌をこんどはどうしても買はうと決心して自分は入つて行つた。とつつきの店のそれもとつつきに値を聞いた古雑誌、それが結局は最後の選択になつたかと思ふと馬鹿気た気になつた。他所の小僧が雪を投げつけに来るので其の店の小僧は其方へ気をとられてゐた。覚えておいた筈の場所にそれが見つからないので、まさか店を間違へたのでもなからうがと思つて不安になつてその小僧に聞いて見た。
「お忘れ物ですか。そんなものはありませんでしたよ」云ひながら小僧は他所のをやつつけに行かうゆかうとしてうはの空になつてゐる。然しそれはどうしても見つからなかつた。さすがの自分もまゐつてゐた。足袋を一足買つてお茶の水へ急いだ。もう夜になつてゐた。
19 お茶の水では定期を買つた。これから毎日学校へ出るとして一日往復幾何になるか電車のなかで暗算をする。何度やつてもしくじつた。その度たびに買ふのと同じといふ答へが出たりする。有楽町で途中下車して銀座へ出、茶や砂糖、パン、牛酪などを買つた。人通りが少い。此処でも三四人の店員が雪投げをしてゐた。堅さうで痛さうであつた。自分は変に不愉快に思つた。疲れ切つてもゐた。一つには今日の失敗り方が余りひど過ぎたので、自分は反抗的にもなつてしまつてゐた。八銭のパン一つ買つて十銭で釣銭を取つたりなどしてしきりになにかに反抗の気を見せつけてゐた。聞いたものがなかつたりすると妙に殺気立つた。
20
ライオンへ入つて食事をする。身体を温めて麦酒を飲んだ。混合酒を作つてゐるのを見てゐる。種々な酒を一つの器へ入れて蓋をして振つてゐる。はじめは振つてゐるがしまひには器に振られてゐるやうな恰好をする。洋盃へついで果物をあしらひ盆にのせる。その正確な敏捷さは見てゐて面白かつた。
「お前達は並んでアラビア兵のやうだ」
「そや、バグダツドの祭のやうだ」
「腹が第一減つてゐたんだな」
21
ずらつと並んだ洋酒の壜を見ながら自分は少し麦酒の酔ひを覚えてゐた。
三
22
ライオンを出てからは唐物屋で石鹸を買つた。ちぐはぐな気持はまた何時の間にか自分に帰つてゐた。石鹸を買つてしまつて自分は、なにか今のは変だと思ひはじめた。はつきりした買ひ度さを自分が感じてゐたのかどうか、自分にはどうも思ひ出せなかつた。宙を踏んでゐるやうにたよりない気持であつた。
「ゆめうつつで遣つてるからぢや」
23
過失などをしたとき母からよくさう云はれた。その言葉が思ひがけず自分の今為たことのなかにあると思つた。石鹸は自分にとつて途方もなく高価い石鹸であつた。自分は母のことを思つた。
「奎吉………奎吉！」自分は自分の名を呼んで見た。悲しい顔附をした母の顔が自分の脳裡にはつきり映つた。
24 ――三年ほど前自分は或る夜酒に酔つて家へ帰つたことがあつた。自分はまるで前後のわきまへをなくしてゐた。友達が連れて帰つて呉れたのだつたが、その友達の話によると随分非道かつたと云ふことで、自分はその時の母の気持を思つて見る度何時も暗然となつた。友達はあとでその時母が自分を叱つた言葉だと云つて母の調子を真似てその言葉を自分にきかせた。それは母の声そつくりと云ひたいほど上手に模してあつた。単なる言葉だけでも充分自分はまゐつてゐるところであつた。友人の再現して見せたその調子は自分を泣かすだけの力を持つてゐた。
25 模倣といふものはおかしいものである。友人の模倣を今度は自分が模倣した。自分に最も近い人の口調は却つて他所から教へられた。自分はその後に続く言葉を云はないでもただ奎吉と云つただけでその時の母の気持を生いきと蘇らすことが出来るやうになつた。どんな手段によるよりも「奎吉！」と一度声に出すことは最も直接であつた。眼の前へ浮んで来る母の顔に自分は責められ励まされた。――
26 空は晴れて月が出てゐた。尾張町から有楽町へゆく鋪道の上で自分は「奎吉！」を繰り返した。
27 自分はぞうつとした。「奎吉」といふ声に呼び出されて来る母の顔附が何時か違ふものに代つてゐた。不吉を司る者――さう云つたものが自分に呼びかけてゐるのであつた。聞きたくない声をきいた……
28 有楽町から自分の駅まではかなりの時間がかかる。駅を下りてからも十分の余はかかつた。夜の更けた切り通し坂を自分はまるで疲れ切つて歩いてゐた。袴の捌ける音が変に耳についた。坂の中途に反射鏡のついた照明燈が道を照してゐる。それを背にうけて自分の影がくつきり長く地を這つてゐた。マントの下に買物の包みを抱へて少し膨れた自分の影の両側の街燈が次には交互にそれを映し出した。後ろから起つて来て前へ廻り、伸びて行つて家の戸へ頭がひよつくり擡つたりする。慌しい影の変化を追つてゐるうちに自分の眼はそのなかでもちつとも変化しない影を一つ見つけた。極く丈の詰つた影で、街燈が間遠になると鮮かさを増し、片方が幅を利かし出すとひそまつてしまふ。「月の影だな」と自分は思つた。見上げると十六日十七日と思へる月が真上を少し外れたところにかかつてゐた。自分は何といふことなしにその影だけが親しいものに思へた。
29 大きな通りを外れて街燈の疎な路へ出る。月光は初めてその深秘さで雪の積つた風景を照してゐた。美しかつた。自分は自分の気特がかなりまとまつてゐたのを知り、それ以上まとまつてゆくのを感じた。自分の影は左側から右側に移しただけでやはり自分の前にあつた。そして今は乱されず、鮮かであつた。先刻自分に起つたどことなく親しい気特を「どうしてなんだらう」と怪しみ懐しみながら自分は歩いてゐた。型のくづれた中折を冠り少しひよわな感じのする頸から少し厳つた肩のあたり。自分は見てゐるうちにだんだん此方の自分を失つて行つた。
30 影の中に生き物らしい気配があらはれて来た。何を思つてゐるのか確かに何かを思つてゐる――影だと思つてゐたものは、それは、生なましい自分であつた！
31 自分が歩いてゆく！
32 そしてこちらの自分は月のやうな位置からその自分を眺めてゐる。地面はなにか玻璃を張つたやうな透明で、自分は軽い眩暈を感じる。「あれは何処へ歩いてゆくのだらう」と漠とした不安が自分に起りはじめた。……
33 路に沿ふた竹薮の前の小溝へは銭湯で落す湯が流れて来てゐる。湯気が屏風のやうに立騰つてゐて匂ひが鼻を打つた――自分はしみじみした自分に帰つてゐた。風呂屋の隣りの天ぷら屋は未だ起きてゐた。自分は自分の下宿の方へ暗い路を入つて行つた。
■このファイルについて
標題：泥濘
著者：梶井基次郎
本文：「檸檬」（武蔵野書院版）
精選 名著復刻全集 近代文学館 昭和４８年５月２０日 発行
参照：「梶井基次郎全集」 第一巻
１９９９年１１月１０日 初版第一刷発行
発行所 筑摩書房
異同：「梶井基次郎全集」との異同
…武蔵野書院版／筑摩書房版全集
（ ）内の数字は段落番号
＊１（３）…郊外［かうがい］／［かうぐわい］
＊２（６）…億劫［おくくう］／［おくくふ］
＊３（５）…執念［しゆうねん］／［しうねん］
＊４（１１）…興味［きやうみ］／［きようみ］
＊５（２９）…先刻のを買ふ。」／先刻のを買ふ」
＊６（１７）…詑／詫
＊７（１９）…反抗的［はんこうてき］／［はんかうてき］
＊８（２３）…途方［とほう］／［とはう］
＊９（２３）…脳裡［のうり］／［なうり］
＊１０（２４）…上手［じやうづ］／じやうず
＊１１（３２）…眩暈［めまい］／［めまひ］
＊１２（３３）…銭湯［せんとう］／［せんたう］
＊１３（３３）…入つて［はいつて］／［はひつて］
表記：原文の表記を尊重しつつ、Ｗｅｂでの読みやすさを考慮して、以下のように扱います。
○誤字・脱字等は訂正せず、底本通りとしました。
○本文のかなづかいは、底本通りとしました。
○旧字体は、現行の新字体に変えました。新字体がない場合は、旧字体をそのまま用いました。だだし、新字体に替えなかった漢字もあります。
○段落番号を追加しました。
○行間処理（行間１８０％）を行いました。
入力：今井安貴夫
ファイル作成：里実工房
公開：２００５年７月１７日