徒然草
 

■第二百三十三段

よろづとがあらじと思はば、何ことなにごとにもまことありて、人をかず、うやうやしく、言葉少からんには如かじ。男女なんによ・老少らうせう、皆、さる人こそよけれども、殊に、若く、かたちよき人の、ことうるはしきは、忘れがたく、思ひつかるゝものなり。

万の咎は、馴れたるさまに上手じやうずめき、所得ところえたる気色けしきして、人をないがしろにするにあり。










松田史生氏が作成したテキストファイルを、岡島昭浩氏が手を加え、さらに江口聡氏がHTML化したファイルを以下のように変更しました。

変更箇所
  ルビ付きHTMLファイルに変換
  ルビをカタカナからひらがなに変更
  行間処理(行間180%)
  段落処理(形式段落ごとに<P>タグ追加、段落冒頭の一字下げを一行下げに変更)
変更作業:里実福太朗
変更終了:平成13年10月