徒然草
陰陽師有宗入道、鎌倉より上りて、尋ねまうで来りしが、先づさし入りて、「この庭のいたすらに広きこと、あさましく、あるべからぬことなり。道を知る者は、植うることを努む。細道一つ残して、皆、畠に作り給へ」と諌め侍りき。
まことに、少しの地をもいたづらに置かんことは、益なきことなり。食ふ物・薬種など植ゑ置くべし。
松田史生氏が作成したテキストファイルを、岡島昭浩氏が手を加え、さらに江口聡氏がHTML化したファイルを以下のように変更しました。
変更箇所
ルビ付きHTMLファイルに変換
ルビをカタカナからひらがなに変更
行間処理(行間180%)
段落処理(形式段落ごとに<P>タグ追加、段落冒頭の一字下げを一行下げに変更)
変更作業:里実福太朗
変更終了:平成13年10月