徒然草
 

■第二百十四段

想夫恋さうふれんといふがくは、をんなをとこふる故の名にはあらず、もと相府蓮さうふれん文字もんじの通へるなり。晋しん王倹わうけん大臣だいじんとして、家にはちすを植ゑて愛せし時の楽なり。これより、大臣を蓮府れんぷといふ。

廻忽くわいこつ廻鶻くわいこつなり。廻鶻国とて、えびすのこはき国あり。その夷、かんふくして後に、来りて、己れが国の楽を奏せしなり。










松田史生氏が作成したテキストファイルを、岡島昭浩氏が手を加え、さらに江口聡氏がHTML化したファイルを以下のように変更しました。

変更箇所
  ルビ付きHTMLファイルに変換
  ルビをカタカナからひらがなに変更
  行間処理(行間180%)
  段落処理(形式段落ごとに<P>タグ追加、段落冒頭の一字下げを一行下げに変更)
変更作業:里実福太朗
変更終了:平成13年10月