徒然草
 

■第百六十九段

「何ことなにごとしきといふことは、後嵯峨ごさが御代みよまでは言はざりけるを、近きほどより言ふことばなり」と人の申し侍りしに、建礼門けんれいもん院の右京大夫うきやうのだいぶ、後鳥羽ごとばの院の御位おほんくらヰの後、また内裏住うちずみしたることを言ふに、「世のしきかはりたることはなきにも」と書きたり。










松田史生氏が作成したテキストファイルを、岡島昭浩氏が手を加え、さらに江口聡氏がHTML化したファイルを以下のように変更しました。

変更箇所
  ルビ付きHTMLファイルに変換
  ルビをカタカナからひらがなに変更
  行間処理(行間180%)
  段落処理(形式段落ごとに<P>タグ追加、段落冒頭の一字下げを一行下げに変更)
変更作業:里実福太朗
変更終了:平成13年10月