徒然草
「盃の底を捨つることは、いかゞ心得たる」と、或人の尋ねさせ給ひしに、「凝当と申し侍れば、底に凝りたるを捨つるにや候ふらん」と申し侍りしかば、「さにはあらず。魚道なり。流れを残して、口の附きたる所を滌ぐなり」とぞ仰せられし。
松田史生氏が作成したテキストファイルを、岡島昭浩氏が手を加え、さらに江口聡氏がHTML化したファイルを以下のように変更しました。
変更箇所
ルビ付きHTMLファイルに変換
ルビをカタカナからひらがなに変更
行間処理(行間180%)
段落処理(形式段落ごとに<P>タグ追加、段落冒頭の一字下げを一行下げに変更)
変更作業:里実福太朗
変更終了:平成13年10月