徒然草
夜の御殿は、東御枕なり。大方、東を枕として陽気を受くべき故に、孔子も東首し給へり。寝殿のしつらひ、或は南枕、常のことなり。白河院
は、北首に御寝なりけり。「北は忌むことなり。また、伊勢は南なり。太神宮の御方を御跡にせさせ給ふこといかゞ」と、人申しけり。たゞし、太神宮の遥拝
は、巽に向はせ給ふ。南にはあらず。
松田史生氏が作成したテキストファイルを、岡島昭浩氏が手を加え、さらに江口聡氏がHTML化したファイルを以下のように変更しました。
変更箇所
ルビ付きHTMLファイルに変換
ルビをカタカナからひらがなに変更
行間処理(行間180%)
段落処理(形式段落ごとに<P>タグ追加、段落冒頭の一字下げを一行下げに変更)
変更作業:里実福太朗
変更終了:平成13年10月