徒然草
竹林院入道左大臣殿、太政大臣に上り給はんに、何の滞りかおはせんなれども、「珍しげなし。一上にて止みなん」とて、出家し給ひにけり。洞院左大臣殿 、このことを甘心し給ひて、相国の望みおはせざりけり。
「亢竜の悔あり」とかやいふこと侍るなり。月満ちては欠け、物盛りにしては衰ふ。万のこと、先の詰まりたるは、破れに近き道なり。
松田史生氏が作成したテキストファイルを、岡島昭浩氏が手を加え、さらに江口聡氏がHTML化したファイルを以下のように変更しました。
変更箇所
ルビ付きHTMLファイルに変換
ルビをカタカナからひらがなに変更
行間処理(行間180%)
段落処理(形式段落ごとに<P>タグ追加、段落冒頭の一字下げを一行下げに変更)
変更作業:里実福太朗
変更終了:平成13年10月