徒然草
 

■第七十二段

いやしげなる物、たるあたりに調度てうどの多き。硯すずり に筆の多き。持仏堂じぶつだうに仏の多き。前栽せんざいに石・草木の多き。家の内に子孫こうまごの多き。人にあひてことばの多き。願文ぐわんもん作善さぜん多く書き載せたる。

多くて見苦しからぬは、文車ふぐるまふみ。塵塚ちりづかの塵。










松田史生氏が作成したテキストファイルを、岡島昭浩氏が手を加え、さらに江口聡氏がHTML化したファイルを以下のように変更しました。

変更箇所
  ルビ付きHTMLファイルに変換
  ルビをカタカナからひらがなに変更
  行間処理(行間180%)
  段落処理(形式段落ごとに<P>タグ追加、段落冒頭の一字下げを一行下げに変更)
変更作業:里実福太朗
変更終了:平成13年10月