徒然草

■第五段

不幸ふかううれへに沈める人の、かしらおろしなどふつつかに思ひとりたるにはあらで、あるかなきかに、かどさしこめて、待つこともなくあかし暮したる、さるかたにあらまほし。

顕基あきもと中納言の言ひけん、配所はいしょの月、罪なくて見んこと、さも覚えぬべし。












松田史生氏が作成したテキストファイルを、岡島昭浩氏が手を加え、さらに江口聡氏がHTML化したファイルを以下のように変更しました。

変更箇所
  ルビ付きHTMLファイルに変換
  ルビをカタカナからひらがなに変更
  行間処理(行間180%)
  段落処理(形式段落ごとに<P>タグ追加、段落冒頭の一字下げを一行下げに変更)
変更作業:里実福太朗
変更終了:平成13年10月